平面研磨と力加減

「加減」には色々な使い方が有ります。
手加減・湯加減・塩加減・・・、
丁度良い塩梅ってところでしょうか。

自分は日々の仕事で必要になっているのが、力加減です。

担当作業している平行研磨機で加工する製品は、機械のマグネット台に直接製品をセットして加工するタイプのものと、一旦治具に製品をセットしてからマグネット台に載せて加工するタイプのものが有りますが、どちらの製品もセットするのには非常に繊細な力加減が必要になります。

直接製品をセットして加工する方は、製品1set(25pcs)と台との隙間が無くなるまでプラスチックハンマーで叩いて固定するのですが、通常でも1,000回程、多いときは2,000回程叩きます。
但しこれが非常に繊細な力加減が必要になり、強すぎると製品が跳ね返り浮いてしまい、当然弱すぎても浮いた状態になり、結果、寸法小やNGとなってしまいます。
(コツはハンマーで叩く時、もう片方の指先を製品に添わせ振動を確認します。僅かでも隙間が有ると振動するので、振動が無くなるまで叩きます。)

また治具にセットして加工する方は、製品を固定する際、サイドの2本の六角ネジを締めこむのですが、これも均等に締めて芯を出さないと製品が傾いてしまい、直角度が大きくなってしまいます。
(コツは六角レンチで締めこむ際に、指先の皮膚が少しへこむ程度の力加減です。)

どちらのタイプも加工後に数値を計測しますが、初めの頃はちょっと油断するとNGや上限値になってしまっていたが、最近やっとコツを掴み、力加減が安定し、それに伴い数値も安定し、NGもほとんど無くなりました。

この絶妙な力加減は言葉で教えられて出来るものでは無く、また数値化も難しく、経験を重ね、体で感覚を覚えるしかありません。

日本のもの作りの原点は、日本人の手先の器用さだと思います。
これからも更なる精度を高めた作業を進めて行きたいと思います。

日の出工場 研磨部署 M.S

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