直角度の品質向上
前回のコラム「平面研磨と力加減」で、作業内容及びコツなどを紹介しましたが、
今回、治具に製品をセットしてからマグネット台に載せて加工する作業で、組付け方法の変更により品質が向上しましたので紹介します。
下の写真の様に、製品を治具に固定する際、従来は六角レンチで片方ずつネジを締め付けていましたが、
下の写真の様に、二本同時に締め付ける様したらバランスが良くなると思い、試してみました。
まず指で芯出ししながらネジを締め、芯が出たら六角レンチ二本で同時に締め付けます。
(この芯出しが重要で、きちんと芯が出ていると製品同士が面で締め付けられるので、僅かな力でも、しっかり製品をホールド出来、また歪みも抑えられるので、直角度にも好条件となります。)
これで一面側セット完了。
一面側加工後、製品を反転させ二面側をセットしますが、二面側の締め付けは更に力加減が難しく、ネジを同時に締めながら、更に緩めたり締めたり微調整しながらバランスを取り固定します。
これで二面側セット完了。
加工後三次元測定器にて測定。
このセット方法により、従来は直角度(上限15μ以内)平均5~7μだったのが、バラツキはまだ有りますが、3~5μぐらいまで向上することが出来ました。
前工程(ラップ加工)の仕上がり具合により品質が左右されますが、組付け方法など更に工夫して品質を安定させていきたいと思います。
ただし課題もあります。
あまり品質にこだわり過ぎるあまり、少しペースが遅れ気味になることがありますので、バランスを考えて、作業を進めて行きたいと思います。
今後も品質及び作業性で何か改善・向上出来ないか、常に考えて行きたいと思います。
日の出工場 研磨部署 M.S