製造業の技術継承問題
製造業には技術継承の難しさがある。
技術は数ヶ月で取得できる物ではなく、一生かけて築いていくものだと思います。
機械が進歩し、プログラムである程度の品物を作ることは可能ですが、その程度の物は設備があれば、どこの企業でも製造できてしまいます。この企業の製品でなくてはいけないと思ってもらうには、さらに精度を追求し、安定した製品供給をし続ける必要があります。
熟練の職人が一人でオペレーターをしていれば、感覚のずれが無く、高品質な製造が可能だが、高齢化社会の現代においては、いつまでも続けることが出来ないのが現実です。
そこで問題になってくるのが、技術継承問題です。
今まで培ってきた感覚を、言葉や動きから感じて貰わなくてはなりません。
毎日繰り返す微妙な変化を読み取り、対処の微調整をどう行うかは、日々繰り返していくことで感覚を覚えていかなくてはいけません。年に1回起こるかどうかの変化の対応は、かなりの年月をかけて身につける必要があります。
専任の作業者が病気などで休んだ場合、急遽、代わりの者が作業することになり、どう対応できるかは技術職の大きな課題だと思います。
前もって技術継承が出来ているかどうかは、現時点では業績に表れていなくても、将来、会社にとって大きな影響になります。
トウゴクセラミックでは、今まさに未来に向けて技術継承が行われている最中だと思います。
今後、機械の進歩と共に、職人としての更なる技術向上により、今まで以上の高品質な製品の安定供給が出来るよう取り組みたいと思います。
日の出工場 Y.H