造粒の楽しさとやり甲斐

造粒を始めてから10年近く経ちます。

造粒は、造粒機に種を入れ、原料と水を与えながら回転させる事で、規定の大きさの製品を作る作業です。
これだけを聞くと簡単な作業に思えるかもしれません。

しかし実際は、毎日同じ作業をしても、誰かの真似をしても、同じ水分量を使ったとしても同じ物は出来ません。
季節、気温、天候、湿度、種や原料の状態など、どれか一つが変化するだけで、水っぽくなったり、逆に粉っぽくなったりするので、水や原料を与える量とタイミング、造粒機のインバーター設定など細かな事ですべてが変わってきます。

入社当時、「造粒は手数をこなさなければ上達しない」と言われました。
確かに一理あると思います。しかし、どんなに手数をこなそうとも造粒に興味を持たなければ上達はしません。
日々変化する状態に対応し、自分の手の感覚で水分量を判断しながら作業するのはとても難しい事です。

これまでも、多くの壁にぶつかり、悩み、考えながら作業してきましたが、「無理」や「出来ない」と思った事はありません。

最初は、他の人の造粒を何度も見て、自分の造粒と何が違うのかを考えました。
製品に何度も触れて自分の製品の水分量と比較するなど、試行錯誤を繰り返し、たくさんの失敗をしながら自分なりの造粒スタイルを築いてきました。

失敗を恐れていては何も始まりません。
失敗は、上達(成功)への一番の近道だと思います。
「難しい」「出来ない」と避けるのは簡単ですが、自分なりに考え、たくさん失敗したことは、自分自身に考える力を付け、スキルアップに繋がり、必ず役に立つ時がきます。

造粒は、難しくもありますが、奥の深いやり甲斐のある仕事だと感じています。
造粒に少しでも興味を持っている人がいたら、チャレンジしてみて下さい。

柿野事業所 生産技術部製造課 M.H

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