触媒とその担体、その担うもの。
私の所属する柿野事業所は触媒向けの担体を生産している。
触媒といってピン!と来る人はなかなかな人で、ほとんどの人は言葉に聞き覚えはあるが何!?である。
私は説明するとき、小学校か中学校の酸素を作る実験で例える。
二酸化マンガンを入れた三角フラスコに過酸化水素水、いわゆるオキシドールを入れ、出てくるガスを水上置換にて集める実験である。このガスが酸素でこの時使った二酸化マンガンが触媒である。
見かけ上それ自体は変化を起こさないが、反応を促進させるのにはなくてはならないものが触媒である。
しかし、話のややこしいところは、私たちは触媒を作っているわけではない。その触媒を担持する触媒担体を生産しているところである。
触媒自体は貴金属やレアメタルなどから製造されていることが多く、ずっと安価な担体に担持して使うことが一般的である。
私たちはこの微妙な立ち位置の触媒担体を製造している。
企業が社会に貢献するとき社会に対して、直接的に貢献する企業もある。
より早く、より安全に走る車であったり、より便利に使え生活を豊かにしてくれる家電製品や機能性の高い衣服などを製造する企業がそれであろう。
しかし、間接的に社会に貢献している企業も少なくない。というよりほとんどがそういった企業であると思う。
私の所属する株式会社トウゴクセラミック 柿野事業所もその間接的に社会に貢献する企業である。
多数の人たちに理解をされずとも私たちの作る触媒担体が確実に社会に貢献している。それを信じて、私たちは地道に触媒担体を生産し続けていきます。
そして、触媒担体を通じて豊かな社会づくりに貢献していきます。
柿野事業所 工場長 M.I.